若かりし頃、眼瞼の手術を手掛ける前に数々の眼瞼の解剖図を参照したことがあります。ただ、どの図も有名な解剖学の教科書のはずなのに、それぞれ違うのです。どれが本当なのか、当時は見当もつきませんでした。考えてみれば解剖学の教科書は、画家の視点で、見たままを描写したものであり、形成外科医の視点で描かれたものではないはずです。そこで、私が形成外科医が手術する視点で、納得の行く解剖図を描いてみようと思い立ったのが、ことの始まりです。今日は、有名な解剖学の教科書の図を列べてみましょう。どれだけ違うか、見てのお楽しみです。なお、これらの図を揶揄するものではありません。